人と比べて落ち込む…考え方のクセを見直そう
最終編集日:2026/2/2
人の活躍や暮らしぶりを目にして、つい落ち込んでしまうことはありませんか。
とくにSNSが広く使われている今の社会では、他人の成果や華やかな日常が目につきやすく、人と自分を比べてしまう機会も増えています。
人と自分自身を比べてしまうことは、ある意味しかたのないことです。
私たちは社会のなかで他者とともに生きていて、ふとした瞬間に「違い」を意識するもの。「比べる」こと自体はごく自然な感情で、それが悪いわけではありません。大切なのは、そこにどんな意味づけをしているかということ。
比較によって劣等感を抱いたり、落ち込んだりする「考え方のクセ」を直すヒントをご紹介します。
●勝ち負けをつけない視点を持つ
自分と他人を比べたときに見える「違い」に、優劣をつけないことが大切です。そこに勝ち負けを求めると、自分自身がとてもつらくなってしまいます。なぜなら、「人より上か下か」でしか自分の価値を見出せなくなってしまうからです。
自分自身の価値は、これまでの努力や大切にしてきた思い、経験の中で息づいているものであり、他人と比べた結果で決まるものではありません。
「自分が人より劣っている=負け」ではないことを、どうか忘れないでください。
どんな人も、他人には見えない悩みや苦しみを抱えているものです。私たちに見えているのは、そのほんの一部にすぎません。
●「変えられないもの」と「変えられるもの」に分類
容姿、性格、能力、体力、人間関係、社会的地位……どのようなことに劣等感を抱きますか? それらを、「自分の力で変えられないもの」と「変えられるもの」のふたつに分けてみましょう。
たとえば、出身や過去はどんなに努力しても変えることはできません。それをだれかと比べて落ち込んでも、現在も未来も変わらず、何も生み出すことはできないでしょう。それよりも、変えられないものは「今の自分を形づくる大切な一部」と捉えてみませんか。今こうして、思慮深く物事を考えられる力も、きっとその過去があったからこそ生まれたものです。そう思えると、少し気持ちがラクになるかもしれません。また、変えられないものを受け入れることは、自身を肯定する第一歩にもつながります。
一方で、人間関係や能力、考え方、行動、学びといった「変えられるもの」に対する劣等感は、ステップアップのきっかけになることもあります。その劣等感の奥には、自分にないものを持つ人への「うらやましい」「あんなふうになれたら」という気持ちがあるかもしれません。その思いを自覚することが、理想に向かって動き出すための動機づけになることもあるのです。
●欠点が長所に!見方を変えてみる
短所と思っていることも、見方を変えれば長所として捉えられることがあります。
いくつか例を挙げてみましょう。
「優柔不断」→ 慎重で、選択肢を丁寧に考えられる
「心配性」→ リスクに備え、周囲への配慮ができる
「細かいことを気にしすぎる」→ 注意深く、丁寧に対応できる
「口下手」→ 相手の話をよく聞ける、慎重で誠実
「人見知り」→ 慎重に関係を築く力がある
「融通が効かない」→ 一貫性があり、信頼されやすい
「自己主張が苦手」→ 協調性があり、場の空気を読める
「マルチタスクが苦手」→ 一つのことに集中して、丁寧に仕上げる力がある
「失敗を引きずる」→ 真面目で、責任感が強い
「マイペース」→ 自分の軸をもって、ブレずに進める
他人と自分を比べて落ち込んだときは、自分自身を見つめ直すチャンスかもしれません。
落ち込む気持ちにフタをせず、「どうして自分は落ち込んだのか」「どんな自分になりたいのか」と向き合ってみましょう。
そこにはきっと、「こうなりたい」という希望や向上心が隠れているはずです。
自分を否定するのではなく、心の中に見つけたその願いを大切に育てて、あなた自身のペースで自分らしい道を歩んでいきましょう。
監修
みんなの家庭の医学メディカルチーム