気力がわかない…バーンアウト症候群?
最終編集日:2026/3/30
「しっかり寝ているはずなのに疲れが抜けない」「やる気が起きず、何をするのもおっくう」そんな状態が続いていませんか。もしかするとそれは、自分が思っている以上に心身が疲れているサインかもしれません。
私たちは常に気力に満ち溢れているわけではありません。気力にも波があり、調子がいいときもあれば、疲れて停滞気味のときもあります。また、年齢とともに無理がきかなくなるのも自然な変化です。以前なら気力で乗り切れたことが、同じようにはいかなくなったと感じることもあるでしょう。
仕事や家事、人間関係などによる疲労やストレスが少しずつ積み重なることで、心と体に大きな負担がかかることもあります。それでも無理を続けていると、体力の限界を超えたところで、突然「気力がわかない」「体が動かない」といった状態に陥ることがあります。
●反動で起こる「バーンアウト症候群」
こうした無気力の背景として考えられるのが、「バーンアウト症候群」(燃え尽き症候群)です。これは、自分の限界を超えて頑張り続けた結果、心のエネルギーが枯渇してしまった状態を指します。熱意や責任を持って取り組んでいたことに、急に意欲を失ってしまうのが特徴です。
〈バーンアウト症状を疑う症状〉(一例)
・やる気が出ない
・疲れ果てたと感じる
・楽しかったことが楽しめなくなる
・人や仕事に対してぞんざいな態度をとってしまう
・達成感を感じなくなる
例えば、仕事に対して燃え尽きてしまったとき、これまで大切にしていた仕事や同僚に否定的な感情が生まれてきたり、職場に行きたくないと感じたりすることがあります。
真面目で責任感が強く、仕事に情熱を注いできた人ほど、気づかないうちにストレスを抱え込みやすい傾向があります。
仕事とプライベートの境界があいまいで、仕事中心の生活が続いている人も注意が必要です。「まだ大丈夫」「自分が弱いだけ」と思い続けていると、ある日突然、心が折れてしまうこともあります。そうなる前に、早めに立ち止まることが何より大切です。
●「無気力」を感じたときにできること
無気力な状態が一時的なものであれば、心と体を休めることで徐々に回復していきます。
一方で、無気力が長期間続く場合は心身の不調が生じている可能性もあるため、医療機関の受診や生活環境の見直しを検討しましょう。
日常の中では、次のような工夫も役立ちます。
・できたことに目を向ける
せっかくの休みなのに気力がわかず、1日ゴロゴロして終わってしまったと悔やむこともあるでしょう。その日を「何もできなかった1日」ではなく、「たっぷりと休めた1日」と捉えてみるのも一つの方法です。
・心身が回復する時間だと考える
やる気が起きないときは、心身がエネルギーをためている途中なのかもしれません。
無理に動こうとせず、今は「充電中」であると受け止めてみましょう。
・意識的に休息をとる
好きな映画や音楽を楽しむ、趣味に没頭するなど、ストレスの原因から意識的に距離を置く時間をつくりましょう。
心と体を切り替え、「休む」と決めて休むことも大切です。
・生活リズムを整える
栄養バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠。どれも当たり前に聞こえるかもしれませんが、心と体の回復を支える大切な土台になります。
・相談できる人をつくる
職場の同僚や上司、家族や友人など、気持ちを打ち明けられる相手がいるだけでも、心の負担は軽くなります。
一人で抱え込まずに、頼れる先を持っておきましょう。
無気力な状態は、怠けやサボり、気合不足ではありません。「少し立ち止まってほしい」という、心と体からのサインかもしれません。まずはその声に耳を傾け、心と体を休ませることから始めてみましょう。
監修
みんなの家庭の医学メディカルチーム