食いしばりや歯ぎしりを治すには?
最終編集日:2024/3/28
何かに集中したときやストレスを感じたとき、つい奥歯をぎゅっと強くかんでいることはありませんか。歯を食いしばる、ギリギリとこすり合わせる、カチカチと連続的にかみ合わせるなどの癖を「ブラキシズム」(歯ぎしり)と呼びます。
ブラキシズムは睡眠時と起床時の2つのパターンに分けられます。
●睡眠時ブラキシズム
原因はストレス、遺伝、抗うつ薬や向精神薬などの服用、飲酒、喫煙、睡眠呼吸障害、就寝前のカフェイン摂取などが考えられます。どれか1つではなく複合的に絡み合っていたり、さまざまな条件に伴って起こったりする「癖」と考えられています。
●覚醒時ブラキシズム
ストレスなどさまざまな原因が考えられます。無意識に行うものもあれば、集中するために意識的に行われるものもあります。また、強い力でなくても、上下の歯を持続的に接触させる「上下歯列接触癖(TCH)」も含まれます。
もしも、飲酒、喫煙、カフェインなどの嗜好品に思い当たるものがあれば、それらを控えることからはじめてみましょう。また、自分にあったストレス解消法を見つけることは心身の健康のためにも大切です。
医療機関でできることとしては、マウスピースの装着、筋肉の動きを鈍らせるボトックス注射、筋弛緩薬や抗てんかん薬の服用が有効とされています。
また、TCHに対しては自分の癖に気づき、意識的に唇を閉じて上下の歯を離す練習も効果的です。
ブラキシズムは放置していると、将来に歯を失う原因にもなりかねません。気になることがあれば歯科を受診して相談するとよいでしょう。
監修
保健同人フロンティアメディカルチーム