HPV検査で陽性だったら……

2025/04/11
HPV検査で陽性となった場合、すぐに子宮頸がんの治療が始まるのでしょうか?
この質問への回答
がん・感染症センター 都立駒込病院
喜納奈緖
HPV検査で陽性ということは、子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染しているこということを意味します。しかし、陽性だからといって、すぐに子宮頸がんの治療が始まるわけではありません。
陽性の場合、HPV検査で残った検体を用いて細胞診検査が行われます。その細胞診の検査で異常なしの場合は、HPVには感染していても子宮頸がんを疑う細胞の変化は起こっていない状態だと判断されます。この場合、特に医療機関で治療する必要はありませんが、1年後に再びHPV検査(追跡精検)を受ける必要があります。1年後の検査で、HPVの一時的な感染(ウイルスの大半が自然排除される)なのか、それとも持続感染(一部のウイルスが排除されていない)かを判断します。排除されないウイルスが残っていると、子宮頸がんの発症リスクが高くなるため、1年後に検査の通知が来たら必ず検査を受けてください。
HPV検査が陽性で、細胞診検査で異常が見つかった場合は、細胞が正常とは違う異形成という、がんの一歩手前の状態や、子宮頸がんを疑う変化が確認されたことを意味します。この場合は、すぐに専門の医療機関を受診し、精密検査を開始してください。
※2025年2月18日時点の内容です。


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