重症の花粉症の治療とは?
春先になると花粉症になり、市販の薬で対処しています。毎年少しずつ症状が強くなっているようなのですが、重症の場合の治療について教えてください。
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
重症の花粉症には、一般名「オマリズマブ」という抗IgE抗体薬の皮下注射が使用されることがあります。おもに、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの鼻症状や目のかゆみといった症状の改善が期待できます。適応は、標準治療で効果が十分みられない重症または最重症のスギ花粉症であること、12歳以上であることなどの制限があります。また、薬価が高く(保険適用で3割負担の場合でも1回の注射で8,500~30,000円、1シーズンで3~6回の注射が必要)、施行できる医療機関が限られているなど、治療を受ける際には注意が必要になります。
通常、花粉症でまず使われる薬は抗ヒスタミン薬です。免疫細胞から放出されるヒスタミンという化学伝達物質の働きを抑える薬で、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった花粉症の症状を軽減させる効果が期待できます。
抗ロイコトリエン薬は炎症を起こすロイコトリエンという物質の働きを抑える薬で、おもに鼻づまりを軽減するほか、花粉による咳症状に対する有効性が示されている報告があります。
症状が重い場合は、ステロイド薬が使われることがあります。ステロイド薬には強力な抗炎症作用があり、鼻づまりや目の炎症を抑える効果が期待できます。一般的に、花粉症でおもに使われるステロイド薬は点鼻薬で、全身への影響が少なく、安全性が高いとされていますが、使用には医師の判断が必要です。
とくに鼻づまりがひどい場合は、鼻粘膜収縮薬が使われます。これは血管を収縮させることで鼻づまりのを軽減が期待できる点鼻薬です。ただし、連用するとかえって鼻づまりが悪化することがあるため、使用は短期間とされています。
このほか、花粉症に効果的な漢方薬もあります。
また、飲み薬を複数組み合わせる、飲み薬と点鼻薬、点眼薬との組み合わせにより、アレルギー症状を抑える方法もあります。
さらに、スギ花粉症では、原因物質を体内に入れてアレルギー反応が起こりにくい体質にする舌下免疫療法という治療法もあります。効果が現れるまでに時間はかかりますが、症状の軽減や長期的な改善が期待でき、重症例でも検討される治療の一つです。なお、この治療法は、副作用等の理由からスギ花粉症のシーズン中には治療を開始することができません。次のシーズンに備えて、早い時期から治療を開始することが必要です。
花粉症の重症度は、症状の強さや日常生活への影響などをもとに医師が総合的に判断します。重症化が懸念されるようでしたら、耳鼻咽喉科やアレルギー科、眼科を受診して、症状に合った薬や治療法について相談されることをおすすめします。
※2026年2月12日時点の内容です。

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