性器ヘルペスせいきへるぺす
最終編集日:2022/3/30
概要
単純ヘルペスウイルスに感染することで、性器やその周辺に発症する性感染症のひとつです。一度感染すると、ウイルスは体内にとどまりつづけ、抵抗力が落ちたときなどに再発します。性別に関係なく発症しますが、男性よりも女性によくみられます。
年齢別では性的活動が活発な20歳代以降に増える傾向があります。自然治癒することも多く、治療を行わなくても2~3週間で症状が消えることもあります。
原因
性行為による単純ヘルペスウイルスへの感染が原因です。
女性の場合はオーラルセックスをした際に男性性器のウイルスが口腔内へ侵入して発症することもあります。
単純ヘルペスウイルスは腟や子宮頸管などにも病変を生じることがあり、病変を持ったまま経腟分娩すると新生児に感染することもあり、その場合は帝王切開となります。
症状
外陰部、腟、肛門などに多数の水疱やびらん、強い痛み、かゆみを伴う皮膚粘膜症状が現れます。
発熱や足の付け根のリンパ節が腫れることもあります。排尿時に痛みが生じ、排尿障害などが合併症として出る場合もあります。
一方で症状がなかったり軽くて気づかなかったりするケースもみられます。
検査・診断
一般的には、水疱やびらんなどの症状により診断されます。病変部分から検体を採取しウイルスの存在を確認することもあります。
治療
経口の抗ウイルス薬が処方されます。痛みに対して鎮痛剤を使い、軟膏を塗布します。通常は約1週間で症状が軽快します。
セルフケア
病後
ヘルペスウイルスは一度感染すると症状の軽快後も体内にとどまりつづけるため、再発することも少なくありません。再発をくり返す場合にも継続して抗ヘルペスウイルス薬を服用すれば症状は軽快します。近年では予防的に薬を常備し患者自身の判断で服用できるPIT療法も実施されていますので医師にご相談ください。
監修
Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科
秋野なな